ヴィーノ・ノービレ・ディ・モンテプルチアーノの試飲会2024
2月のトスカーナは、その年にリリースされるワインのお披露目試飲会が目白押しです。そのうちのひとつがヴィーノ・ノービレ・ディ・モンテプルチアーノです。
ヴィーノ・ノービレ・ディ・モンテプルチアーノは、モンテプルチアーノで造られるDOCG(統制保証原産地呼称)のワイン。
ヴィーノ・ノービレ・ディ・モンテプルチアーノの試飲会は「アンテプリマ・デル・ヴィーノ・ノービレ・ディ・モンテプルチアーノ」で、アンテプリマとは内覧会の意味です。
試飲会の会場は、モンテプルチアーノ。モンテプルチアーノは、フィレンツェの南、約100キロのところに位置しています。
風情ある中世の街にある要塞の中が会場となります。
今年、行ってきましたので、そのときの様子をご紹介します。
モンテプルチアーノの試飲会の様子
今年は、アンテプリマ・デル・ヴィーノ・ノービレ・ディ・モンテプルチアーノの30周年ということで、例年にはなかったワインセミナーが会場内でおこなわれていました。
ヴィーノ・ノービレ・ディ・モンテプルチアーノ協会に加盟している生産者の数は、81。キャンティ・クラシコに比べるとだいぶ規模が小さいです。そのため、試飲会の開場は小さく、こぢんまりとしています。
その分、アットホームな雰囲気で、生産者とゆっくり話すこともできるのがよいところ。
今年の試飲会に出展していたのは、45の生産者でした。
今年リリースされるのは、2021年ヴィンテージのヴィーノ・ノービレ・ディ・モンテプルチアーノ。
2021年ヴィンテージは4.5つ星(最高は5つ星)。熟した果実の香りが強く、骨格のあるストラクチャー、しっかりしたタンニンと酸味がある味わいといわれています。
ヴィーノ・ノービレ・ディ・モンテプルチアーノの場合、規定より長く熟成させる生産者も多いため、試飲会でのヴィンテージはさまざまになります。
それでは、当日試飲したワイナリーをいくつか紹介します。
【フレスコバルディ】
キャンティやモンタルチーノで有名な貴族ワイナリーのフレスコバルディですが、モンテプルチアーノでもワインを造っています。
凝縮した果実味で力強い味わい。
【ボスカレッリ】
モンテプルチアーノのエレガントの代表ともいえるボスカレッリ。
フレッシュさも感じつつも、複雑で優美な味わい。
【カルピネート】
キャンティ・クラシコで有名な大手カルピネート。モンテプルチアーノも造っています。
華やかな果実の風味としっかりした味わい。
【ファネッティ】
昔ながらの手法にこだわり、大きな古樽でリゼルヴァ(熟成期間が長いカテゴリー)のみを造っている生産者。
ナチュラルな味わい。
【グイドッティ】
家族経営の小さな造り手。
エチケットがステキ。(試飲会の際は、全部の生産者を回ることはまずできないため、ジャケ買いならぬジャケ飲みも有効だと思います。予想していなかった好みのワインに出会えることも)
果実味たっぷりでまろやかな味わい。
【イカロ】
1999年創業とモンテプルチアーノでは比較的新しい造り手。新しくモダンなセラーを見ることができるワイナリーです。
樽熟成の印象が強く、長期熟成できそうな味わい。
【ポデーレ・デッラ・ブルシャータ】
モンテプルチアーノで一番標高の高い畑(600メートル)から造られるヴィーノ・ノービレ。フレッシュな酸味が印象的。
ヴィーノ・ノービレ以外も、IGT(保護地理表示)ワインやキャンティもありました。
【ポリッツァーノ】
モンテプルチアーノを代表する生産者ポリッツァーノ。
凝縮された果実の香りと優美な味わい。
歴史あるヴィーノ・ノービレ・ディ・モンテプルチアーノ
「ノービレ」とは「高貴な」という意味で、モンテプルチアーノのワインが「高貴」であるということが、16世紀、ローマ教皇のパウルス3世のワイン担当者により記されています。
そんな歴史あるワインを産地で飲むことができる試飲会。ワインをその地で飲むのは、特別感があります。
アンテプリマ・デル・ヴィーノ・ノービレ・ディ・モンテプルチアーノは、一般公開されていて、だれでも参加できる試飲会ですので、ワインラヴァーのかたにはオススメです。
モンテプルチアーノは、公共交通機関でのアクセスが不便なため、車が便利です。 ハイヤーの手配もおこなっていますので、モンテプルチアーノに行きたいかた、ぜひお問い合わせください。
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