【2022年版】イタリアワイン トスカーナ州のDOCG

【2022年版】イタリアワイン トスカーナ州のDOCG

イタリアワインの代表的な銘醸地であるトスカーナ州。
フィレンツェが州都のトスカーナ州は、イタリア中部にあり、世界に名を馳せるワインの産地です。

今回は、そんなトスカーナのDOCG(Denominazione di Origine Controllata e Garantita統制保証原産地呼称)のワインをご紹介します。

トスカーナ
(↑キャンティ・クラシコのカステッリーナ・イン・キャンティのブドウ畑)

イタリア、トスカーナ州のワインとは

イタリアトスカーナ州DOCG

トスカーナ州のワインといえば、世界的にも知られているキャンティ、ブルネッロ・ディ・モンタルチーノ、ヴィーノ・ノービレ・ディ・モンテプルチアーノが筆頭にあげられます。これらはどれも赤ワインで、トスカーナ州といえば赤ワインのイメージがあります。
現に、トスカーナ州で生産されるワインは、赤ワインが約85%、白ワインが15%で、圧倒的に赤ワインが多く造られています。

また、トスカーナ州といえば、風光明媚な丘陵の風景。世界のツーリストを魅了する丘陵は美しく、ワインツーリズムも盛んです。

トスカーナ州は、山岳地帯が25%、丘陵地帯が67%、平野が8%となっています。

ワインの歴史にもトスカーナは大きくかかわっています。
1716年、トスカーナ大公コジモ3世は、トスカーナの4つのワイン産地(カルミニャーノ、キャンティ、ポミーノ、ヴァル・ダルノ・ディ・ソプラ)を定め、それは世界初のワイン原産地保護制度だったのです。

トスカーナ州のDOCGワインは、11個。

イタリア・トスカーナ州のDOCGワイン一覧リスト

(アルファベット順)

ブルネッロ・ディ・モンタルチーノ Brunello di Montalcino

ブルネッロ・ディ・モンタルチーノは、バローロ、バルバレスコと並んでイタリアの偉大なワイン「3B」と呼ばれています。
ブドウ品種は、サンジョヴェーゼ・グロッソ100%。
熟成期間は最低5年(そのうち2年間は樽熟成)、リゼルヴァは6年と長い月日をかけて造られるワインです。


長期熟成に耐える、複雑で重厚な味わい。豊潤でまろやかです。


牛肉のグリルやジビエ料理、ラム料理などと合わせてゆっくり楽しみたいワインです。

キャンティ Chianti

キャンティは、イタリアを代表する赤ワインのひとつで、世界で最も名が知られているイタリアワインといわれています。
「キャンティ」と一般的に呼ばれているワインには、キャンティとキャンティ・クラシコがあり、別々のDOCGです。
元祖「キャンティ」のゾーンが現在のキャンティ・クラシコで、周りにあるさらに広い地域が現在のキャンティです。


キャンティは、サンジョヴェーゼが最低70%使用されなければならず、10%まで白ブドウをブレンドされることが許されています。


現在のキャンティの範囲は広く、下記のサブゾーンがあります。

・キャンティ・コッリ・アレティーニ Chianti Colli Aretini(アレッツォ県)
・キャンティ・コッリ・セネージ Chianti Colli Senesi(シエナ県)
・キャンティ・コッリ・フィオレンティーニ Chianti Colli Fiorentini(フィレンツェ県)
・キャンティ・コッリーネ・ピサーネ Chianti Colline Pisane(ピサ県)
・キャンティ・モンタルバーノ Chianti Montalbano(フィレンツェ、ピストイア、プラトー県)
・キャンティ・モンテスペルトリ Chianti Montespertoli(フィレンツェ県モンテスペルトリ地区)
・キャンティ・ルフィナ Chianti Rufina(フィレンツェ県ルフィナ地区)


キャンティとキャンティ・リゼルヴァのカテゴリーがあり、リゼルヴァの熟成期間は最低2年です。(キャンティの熟成期間はサブゾーンにより異なります)


キャンティは、赤い果実のフルーティーな香りが感じられ、チャーミングな味わいです。


フードフレンドリーなワインで、パスタや鶏肉、豚肉、牛肉などデイリーな食事と非常に合います。キャンティこそデイリーワインに最適です。

キャンティ・クラシコ Chianti Classico

キャンティ・クラシコは、元祖「キャンティ」だったゾーンで、フィレンツェからシエナの間で造られます。
キャンティ・クラシコは、80%以上サンジョヴェーゼが使用されなくてはなりません。
また、キャンティは白ブドウのブレンドが認められていますが、キャンティ・クラシコには白ブドウを使用することはできません。


キャンティ・クラシコ、キャンティ・クラシコ・リゼルヴァ、キャンティ・クラシコ・グランセレッツィオーネのカテゴリーがあり、リゼルヴァの熟成期間は最低24か月、グランセレッツィオーネの熟成期間は最低30か月となっています。


2022年より、キャンティ・クラシコに、「Unita Geografica Aggiuntiva(追加地理単位)」という11の単位(ゾーン)が追加されました。単位の名称をラベルに記載できることになりました。
11の追加地理単位は下記の通りです。


・カステッリーナ Castellina
・カステルヌォーヴォ・ベラルデンガ Castelnuovo Berardenga
・ガイオーレ Gaiole
・グレーヴェ Greve
・ラーモレ Lamole
・モンテフィオラッレ Montefioralle
・パンツァーノ Panzano
・ラッダ Radda
・サンカシャーノ San Casciano
・サン・ドナート・イン・ポッジョ San Donato in Poggio
・ヴァリアリ Vagliagli

ヴィーノ・ノービレ・ディ・モンテプルチアーノ Vino Nobile di Montepulciano

ヴィーノ・ノービレ・ディ・モンテプルチアーノは、シエナ県モンテプルチアーノで造られる赤ワインです。
この地方では、サンジョヴェーゼはプルニョーロ・ジェンティーレと呼ばれていて、ヴィーノ・ノービレ・ディ・モンテプルチアーノはプルニョーロ・ジェンティーレが70%以上使用されなければなりません。
5%まで白ブドウをブレンドすることが認められています。

ノーヴィレとは「高貴な」という意で、この地方のワインが中世に教皇に献上されたことから、この名前がつきました。

ヴィーノ・ノービレ・ディ・モンテプルチアーノの熟成期間は通常2年で、リゼルヴァのカテゴリーでは最低36か月熟成されなければなりません。


ヴィーノ・ノービレ・ディ・モンテプルチアーノは、チェリーやプラムなどの果実のアロマが感じられ、ハーブやバルサミックな香りで、酸味とタンニンのバランスがよい味わいです。


赤身の肉のグリルやロースト、煮込みなどに非常に合うワインです。

カルミニャーノ Carmignano

カルミニャーノは、フィレンツェの西20キロほどのプラトー県カルミニャーノで造られる赤ワインです。
歴史的なワインにもかかわらず、フランス品種のカベルネのブレンドが義務付けられている珍しいワインです。


カルミニャーノのブドウ品種は、下記の通り。
サンジョヴェーゼ 最低50%
カナイオーロ・ネーロ 20%まで
カベルネフラン、カベルネ・ソーヴィニヨン 単独または両方の合計が10~20%
トレッビアーノ・トスカーノ、カナイオーロ・ビアンコ、マルヴァジア・デル・キャンティ 単独または合計で10%まで

果実味豊かで、タンニンと酸味が調和しているなめらかな口当たりです。


トスカーナ名物のTボーンステーキや、トスカーナの郷土料理ペポーゾ(胡椒がたっぷり入った牛肉の煮込み)、そのほか赤身の肉料理全般にとても合います。

モレッリーノ・ディ・スカンサーノ Morellino di Scansano

モレッリーノ・ディ・スカンサーノは、トスカーナ南部のグロッセート県スカンサーノ中心に造られる赤ワインです。
モレッリーノ・ディ・スカンサーノのブドウ品種は、85%以上サンジョヴェーゼが使用されなければなりません。

リゼルヴァのカテゴリーでは、最低2年熟成させなければならず、そのうちの1年は樽熟成が義務付けられています。


果実味たっぷりで、酸味が比較的おだやかな味わいですので、サンジョヴェーゼの酸味が苦手なかたもトライしやすいワインです。


肉料理全般、特に赤身の肉に合うワインです。ローストやオーブン焼き、煮込みなどいろいろな調理法の肉料理と楽むことができます。

モンテクッコ・サンジョヴェーゼ Montecucco Sangiovese

モンテクッコ・サンジョヴェーゼは、トスカーナの南部のグロッセート県の海岸部で造られる赤ワイン。
2011年に、DOCからDOCGに昇格したワインです。

モンテクッコ・サンジョヴェーゼは、サンジョヴェーゼを最低90%使用されなければなりません。
また、熟成期間は、最低12か月。そのうちの4か月は木樽での熟成が義務付けられています。
モンテクッコ・サンジョヴェーゼ・リゼルヴァのカテゴリーでは、熟成期間が最低30か月。そのうち24か月は木樽での熟成が義務付けられています。


モンテクッコ・サンジョヴェーゼは、スミレのような香り、チェリーやイチゴのような果実のアロマが感じられます。サンジョヴェーゼの酸味は比較的おだやかで、まろやかな味わいです。


赤身肉全般に合う味わいで、ジビエ料理にもよく合います。また、熟成したペコリーノチーズにもぴったりです。

エルバ・アレアティコ・パッシート(またはアレアティコ・パッシート・デッレルバ) Elba Aleatico Passito (Aleatico Passito dell’Elba)

エルバ・アレアティコ・パッシートは、トスカーナの島、エルバ島で造られる赤の甘口ワインです。
ブドウ品種は、アレアティコ100%
収穫後、陰干しされてから造られます。


濃いルビー色で、熟した赤い果実やドライイチジク、シナモンのようなアロマが広がり、味わいは甘口。
デザートワインとして、スイーツと合わせて飲まれます。


タルトなどの焼き菓子や、チョコレートケーキと相性バツグンです。
塩気のある、熟したペコリーノチーズとも合わせることができます。
または、デザート代わりに、ワイン単独で楽しむこともできます。

スヴェレート Suvereto

スヴェレートは、トスカーナの海岸部のスヴェレートを中心に造られる赤ワインです。
スヴェレートの産地は、スーパートスカーナで有名なサッシカイアが誕生したボルゲリのすぐ近くのゾーンです。


スヴェレート、スヴェレート・サンジョヴェーゼ、スヴェレート・メルロー、スヴェレート・カベルネ・ソーヴィニヨンの4種類があり、それぞれのブドウ品種は下記の通りです。


スヴェレート:カベルネ・ソーヴィニヨンとメルロー(単独または両方)。15%までほかの黒ブドウ品種をブレンドすることが認められています。
スヴェレート・サンジョヴェーゼ:サンジョヴェーゼを最低85%使用しなければならない。
スヴェレート・メルロー:メルローを最低85%使用しなければならない。
スヴェレート・カベルネ・ソーヴィニヨン:カベルネ・ソーヴィニヨンを最低85%使用しなければならない。


ブドウ品種により味わいが異なりますが、全体的にミネラル感があり、上品な味わいです。


パスタ料理や肉料理など幅広い料理に合うワインです。

ヴァル・ディ・コルニア・ロッソ(またはロッソ・デッラ・ヴァル・ディ・コルニア) Val di Cornia Rosso (Rosso della Val di Cornia)

ヴァル・ディ・コルニア・ロッソは、トスカーナの海岸部で造られる赤ワインで、産地はスヴェレートを含む地域です。
ヴァル・ディ・コルニアは、サンジョヴェーゼが最低40%使用されなくてはなりません。
60%までカベルネ・ソーヴィニヨンとメルロー(単独または両方)をブレンドすることができます。
ヴァル・ディ・コルニア・ロッソの熟成期間は、最低18か月。リゼルヴァのカテゴリーでは、最低3年でそのうちの18か月は木樽熟成が義務付けられています。


ヴァル・ディ・コルニア・ロッソは、果実味豊かで、まろやかな味わい。


パスタ料理や肉料理など幅広い料理に合わせることができます。

ヴェルナッチャ・ディ・サン・ジミニャーノ Vernaccia di San Gimignano

ヴェルナッチャ・ディ・サン・ジミニャーノは、トスカーナで唯一の白のDOCGワインで、サン・ジミニャーノで造られる白ワインです。
サン・ジミニャーノは、中世の塔がたちならぶ歴史地区がユネスコの世界遺産になっています。


ヴェルナッチャ・ディ・サン・ジミニャーノのブドウ品種は、ヴェルナッチャ。15%まではほかの白ブドウをブレンドすることが許されています。ただし、トラミネール、モスカート・ビアンコ、ミュラー・トゥルガウ、マルヴァジア・ディ・カンディア、マルヴァジア・イストリアーナ、インクローチョ・ブルーニはブレンドすることができません。
また、ソーヴィニヨンブランとリースリングは、単独または両方で10%までの使用が認められています。


リゼルヴァのカテゴリーでは、最低11か月熟成させなければなりません。


ヴェルナッチャ・ディ・サン・ジミニャーノは、フラワリーでフルーティーな香りが広がり、ドライな味わいで、後味にアーモンドのニュアンスがあります。


ヴェルナッチャ・ディ・サン・ジミニャーノは、魚介料理全般によく合います。グリルや煮込み、オーブン焼き、また魚介のパスタやカルパッチョなど生の魚も相性バツグンです。キノコ料理や卵料理、ホワイトソースを使った料理ともマッチします。いろいろな料理と合わせて楽しみたい白ワインです。

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