イタリア・トスカーナの秋のお菓子 ブドウのスキアッチャータ

イタリア・トスカーナの秋のお菓子 ブドウのスキアッチャータ

ブドウの収穫の時期になるとパン屋さんにお目見えするのが、ブドウのお菓子「スキアッチャータ・コン・ルーヴァ(ブドウのスキアッチャータ)」です。

このブドウのスキアッチャータは、トスカーナ名物のお菓子で、ワイン用のブドウを使って作られます。

家庭でも作られるお菓子であるため、果物屋さんにワイン用のブドウが並びます。品種はたいていサンジョヴェーゼ。

そのまま食べても甘くておいしいのですが、生食用のブドウに比べると、実が小さく、皮が厚く、種が大きいので、食べにくいです。

秋、サンジョヴェーゼが果物屋さんに並ぶと、とってもうれしくて、ブドウのスキアッチャータを作らざるをえません。

サンジョヴェーゼを買ってきました↓

サンジョヴェーゼ

ブドウのスキアッチャータの材料は、ブドウと小麦粉、砂糖、水で、とってもシンプル。

見た目もとっても素朴。

田舎の菓子パンといったところです。

さらに素朴なのは、ブドウの皮も種もそのまま使うことです。

皮を食べるのは抵抗がなかったのですが、ジャリジャリと種を食べるのには最初びっくりしました。

オーブンで焼いてあるので、種も香ばしくなって、種特有の苦みはないですが、ブドウの種をそのまま食べるなんて!

とはいっても、イタリア人は、生食用のブドウも種を食べます😲

なので、イタリア人にとっては、ブドウのスキアッチャータに種ごとのブドウを使うのは、まったく違和感のないことなのでしょう💧

最初はびっくりした種のあるブドウのスキアッチャータですが、何度か食べているうちに、ブドウをまるごと食べることが、自然の恵みをまるごと感じることができるような気がして、なんともいえない幸福感をおぼえるのです。

ブドウの天然の甘味が口の中に広がり、心が「おいしい」に満たされます。

ブドウのスキアッチャータ

日本ではワイン用のブドウは手に入りにくいと思いますので、生食用の小さめのブドウで作ることができると思います。

種がやっぱり気になるというかたは、種なしブドウを使うとよいと思います。

イタリアでは、ブドウ1キロを使うかなり大きなスキアッチャータのレシピが主流ですが、あまり大きなものを作ると、連日食べ続けなくてはならなくなるので、ほどよい大きさで作りました。(大好きとはいえ、連日だとやはり飽きてくるので。。)

ブドウのスキアッチャータ

ブドウのスキアッチャータのレシピ

材料(23×18センチくらい)

ブドウ 600g
小麦粉 300g
水 180g
ドライイースト 5g(生イーストの場合10g)
砂糖 大さじ4
オリーブオイル 大さじ6

作り方

①ボウルにイーストと水約半量を入れ、イーストをとかしておく。
②①に小麦粉、オリーブオイル大さじ2を入れ、よく混ぜ、約15分こねる。
③②をまるめ、湿った布巾をかぶせておき、約2時間発酵させる。
④ブドウを洗い、実を茎から外しておく。
⑤③の半量をオーブンシートの上にのばし、④の半量をのせ、砂糖大さじ2とオリーブオイル大さじ2をかける。
⑥生地の残り半量をのばして⑤の上にかぶせ、その上にブドウの残り半量をのせ、砂糖大さじ2とオリーブオイル大さじ2をかける。
⑦180度のオーブンで45~50分焼く。

秋を感じたいかた、ブドウが好きなかた、ぜひ作ってみてください❤

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