イタリアのクリスマスに必須のパネットーネに合うワイン

イタリアのクリスマスに必須のパネットーネに合うワイン

イタリアのクリスマスに欠かせないお菓子といえばパネットーネ。

パンのように発酵させた生地で、ドーム型をした大きなお菓子。標準の重さは1キロ。

「大きすぎて食べきれない」と思うかもしれませんが、日持ちするお菓子なので、クリスマスの前から少しずつ食べて楽しみます。

そして、パネットーネに合わせるのはスパークリングワイン。

イタリアから、パネットーネについて語ります。

パネットーネとは

パネットーネとは、パンのように発酵させた生地で作る大きなお菓子で、クリスマスに食べられるイタリアの伝統菓子です。

ミラノが発祥の地で、背か高いもの、背の低いものと高さに差はありますが、デフォルトの重量は1キロです。
直径が小さめで背の高いパネットーネと、直径が大きく背の低いパネットーネがあります。

(パネットーネの切り口)

伝統的なパネットーネの中にはレーズンとオレンジピールが入っていますが、最近ではチョコレートやピスタチオクリーム、レモンクリームなど、さまざまなトッピングのパネットーネがあります。

パネットーネを作るのには、パンやピッツァよりも工程が多く、圧倒的に時間がかかるため、家庭で手作りされることは少なく、スーパーやお菓子屋さんで購入することがほとんどです。

ポピュラーなお菓子だけに、値段もピンキリ。工場で作られる大量生産のパネットーネは1キロ4ユーロくらいですが、パティシエが作るこだわりのパネットーネは1キロ40ユーロくらいします。気軽に食べることもできますし、こだわりのものを味わうこともできるという選択肢のあるお菓子。

自宅用だけでなく、プレゼントにも好まれます。というのは、イタリア人だれしもに喜ばれるものだから。

スーパーのパネットーネ
(スーパーに並ぶパネットーネ)
お菓子屋さんのパネットーネ
(お菓子屋さんのパネットーネ)

イタリアでは12月8日にクリスマスツリーを飾る習慣があるため、クリスマスツリーを飾ったら、クリスマスシーズンが始まります。そして、クリスマスシーズンは、1月6日に終わります。この1か月近いクリスマスシーズンにパネットーネは食べられます。

1キロの大きさでも、1か月近くあれば、複数個食べることができます。イタリアでクリスマスシーズンに食べられるパネットーネは、1世帯平均約2.5個(CMS Bakery Solutions調査)。

パネットーネをなくしてクリスマスは迎えられないというくらい、クリスマスには必須のお菓子なのです。

パネットーネの食べ方

パネットーネは、菓子パンのようなものなので、食後のデザートとしてだけでなく、朝食やおやつにも食べられます。

イタリアでは、朝食に甘いものを食べる習慣があるので、朝食にパネットーネを食べるというイタリア人も多くいます。

放射線状にお好みの大きさにカットして食べます。

フォークなどを使わずに、手で食べます。手で食べるということは、やっぱりパンの仲間なのだなと納得。

生クリームやカスタードクリームなどをつけて食べてもよいですが、ドライフルーツなどのトッピングの味もしっかりするので、何もつけなくてもおいしくいただくことができます。

パネットーネは、ビニールの袋に入っていますので、開封したら、ビニールの袋に入れたまま常温で保存します。発酵生地のため、冷蔵庫に入れるとかたくなって、風味が落ちてしまいます。

食べるペースは人数によっても異なりますが、私は1週間くらいかけて食べています。

パネットーネと合わせる飲み物

パネットーネと合わせる飲み物といえば、スパークリングワインです。

朝に食べる場合はワインは飲まれませんが、おやつや食後のデザートとして食べるときは、スパークリングワインと合わせるのが王道です。

バターの香りと味わいがリッチなパネットーネと、スパークリングワインの泡が相性バツグンの組み合わせで、華やかなスパークリングワインはお祝い時期にもぴったりです。

ほんのり甘いスパークリングワインを合わせるのが王道中の王道ですが、辛口のスパークリングワインを合わせることもできます。

甘口派と辛口派に分かれますが、お好みによってセレクトでOK。ちなみに私は辛口派です。

パネットーネとスパークリングワイン
(ロゼのスパークリングワインを合わせても)

パネットーネと合わせるおすすめワイン

イタリアのスパークリングワインの代表格プロセッコ。

プロセッコはDOCG(統制保証原産地呼称)とDOC(統制原産地呼称)の格付けのものがありますが、おすすめはDOCG。

辛口のプロセッコとして有名な生産者ベッレンダは、DOCGのプロセッコを造っています。

ベッレンダは、人気ワインマンガ『神の雫』でも取り上げられました。

甘口のスパークリングワインといえば、アスティ。

アスティは、ピエモンテ州の甘口スパークリングワインで、イタリアでもパネットーネと組み合わせる定番ワインといえばアスティ。

有名生産者フォンターナフレッダのアスティは、フルーティーでさわやかな味わいです。

パネットーネ作りにチャレンジ

パネットーネは作るより買う人の方が多いと書きましたが、今年はパネットーネを作ってみました。

発酵の時間が長いため、作るのに2日がかりになるうえに、焼いた後に半日冷ましておくのと、冷めてからさらに1日落ち着かせておくので、3日間はかかります。

それでも大きなものができるので、達成感があり、食べるときの喜びはひとしお。

直径が大きく背の低いバージョンを作りました。出来上がりは1.2キロ。甘さ控えめにしたせいもあり、手作り感のあるやさしい味のパネットーネができました。

家にあった辛口のプロセッコに合わせました🥂
バターの香りと味わいがするパネットーネがスパークリングワインの泡にぴったり❤

手作りパネットーネ

初めて作ったので、反省点もあり。火が入りすぎた感があるのと、もう少しふわふわにしたかったです。

これを食べ終わったら、反省点をふまえて、もう1度作りたいと思いますので、もっとうまくできたらレシピを公開します。

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