オレンジワインとは、白ブドウを使用して赤ワインの製造方法のように造ったワインです。
オレンジワインは、世界的に大流行していますが、なぜそんなに人気があるのでしょうか?今回はオレンジワインについて、人気の理由、製造方法、おすすめオレンジワインをご紹介します。
オレンジワインとは?オレンジワインの製造方法
オレンジワインは、白ブドウを使用して赤ワインのように造ったワインで、オレンジ色のような色調をしています。
赤ワインは、黒ブドウの果皮や種子と一緒に発酵され、マセラシオン(醸し)されるため、果皮の色素より赤い色になります。
通常の白ワインは、白ブドウの果皮や種子を取り除いてから発酵されるため、透き通ったワインになります。
オレンジワインは、白ブドウの皮や種を取り除かずに、皮や種と一緒に発酵、マセラシオンされます。赤ワインと同じ発酵方法のため、皮からの色素が抽出されます。赤ワインは黒ブドウですので赤い色になりますが、オレンジワインは白ブドウが使用されるためオレンジ色のような色調になるのです。
「オレンジワイン」というと、果物のオレンジを使ったフルーツワインや、オレンジのカクテルを想像してしまうかもしれません。オレンジワインはれっきとしたワインで、オレンジ色をしているためオレンジワインと呼ばれることになりました。
たしかにロゼワインの「ロゼ」はワインの色調からきていますので、オレンジワインというのも理にかなっているように思われます。
イタリアのワインメディアでは、「オレンジワインという名前が適切ではない」という意見も見受けられます。ロゼワインのロゼの色よりオレンジワインのオレンジ色は多岐にわたるのでオレンジとはいえないとか、オレンジワインと名付けられたことにより新しく発明されたワインのようだがマセラシオンは何千年も前からある技術で新しいことではないので、もっと伝統を尊重するようなネーミングにすべきなどといった意見です。
反対意見が出てくるのは注目されている証拠ともいえるでしょう。
オレンジワイン大流行の理由と歴史
オレンジワインが世界で大流行している大きな理由は、オレンジワインはナチュラル派の生産者が造る場合が多く、ナチュラルなワインが世界的ナチュラル志向にマッチしたからです。
オレンジワインは、もともとジョージアで造られていたワインです。
ジョージアはワイン発祥の地ともいわれ、何千年も前からワイン造りがおこなわれてきた国です。
ジョージアでは、クヴェヴリと呼ばれるアンフォラ(素焼きの壺)を地中に埋め、その中で白ブドウを果皮や種子とともに漬けワインを造っていました。いわゆるオレンジワインですが、世界に知られることはありませんでした。
現在のオレンジワインブームは、イタリアのフリウリ・ヴェネツィア・ジュリア州の造り手ヨスコ・グラヴネル氏がきっかけだといわれています。
グラヴネル氏は、ジョージアのワイン造りのようにアンフォラで白ブドウを果皮ごと発酵させたワインを造り、世界に高く評価されたのです。
白ブドウを果皮や種子と一緒に発酵するという昔ながらの造り方をおこなう生産者は、多くの場合がナチュラル派です。伝統を復興させたい、自然のままの発酵をさせたい、といったナチュラル派の生産者のこだわりが注目され、オレンジワイン=(イコール)ナチュラルなワインというイメージが広がったのです。
オレンジワインの味わい
オレンジワインは、白ワインを思わせる香りと赤ワインのような渋みのある味わいで、白ワインと赤ワインの要素をもちあわせています。
香りは品種にも異なりますが、オレンジピールやドライアプリコットなどが代表的です。
オレンジワインはブドウの果皮や種子とともに発酵・醸しがおこなわれるため、果皮や種子に由来するタンニン(渋み)があるのです。(通常の白ワインは、ブドウの果皮や種子が発酵の前に取り除かれるため、タンニンはありません。)
オレンジワインは、香りがふくよかで、味わいがしっかりしているため、飲みごたえがあります。
使用されるブドウ品種によっても香りや味わいが異なりますので、いろいろなオレンジワインを飲んでみるのも楽しいです。
おすすめオレンジワイン
オレンジワインの火付け役グラヴネルのオレンジワイン
「白ワインの歴史を変えた」といわれるグラヴネルのオレンジワインは、飲んでみる価値ありの秀でたワインです。
ブドウ品種は、フリウリ・ヴェネツィア・ジュリア州の土着品種であるリボッラ・ジャッラです。
オレンジワインの飲み比べセット
いろいろ飲み比べたいというかたにオススメのオレンジワインセットです。